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報道関係各位

2016年10月20日

昨年に続き、「日本」が検索ワード第1位!バイドゥ、国慶節時の中国人動向を分析
~新たな2軸の傾向。訪日中国人は都心から”地方”へ、そしてより”ディープ”に。~

バイドゥ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 Charles Zhang、以下バイドゥ)は、中国の国慶節前(2016年9月1日~9月30日)に中国の百度検索で検索されたキーワードの中から“日本”に関するキーワードを抽出、検索数をランキング化、その内容を分析しました。
これにより、中国人が日本に関してどのような興味・関心があるか、その傾向を把握することができます。

背景

  • 日本を訪れる中国人旅行者数に陰りはないようだ。日本政府観光局(JNTO)によると、2016年1-9月の訪日中国人客数は前年の実績(499万人)を早くも超え、500万人に達しており、通年では600万人を超えると予測されています。
  • 消費意欲は衰えていない。2015年の為替レートが1元に対して19.44円だったことを考慮しながら、1人当たりの旅行支出を見ると本年はやや減少しているものの、最終的な消費総額は昨年とほぼ同額の1400億円程度で、2014年比では2.5倍と驚異的だ。

提供: 日本政府観光局(JNTO)
*2016年項目は下記計算式により算出した予測数値です。

  • 訪日客数:2016年1-6月間の訪日客数 x 2(万以下単位切り下げ)
  • 一人当たりの旅行支出:2016年1-6月間の訪日中国人一人当たりの平均支出 x 2(万以下単位切り下げ)
  • 1-3月間と比較して4-6月間の支出が下がっているため、予想を更に下回る可能性あり
  • 消費総額:訪日客数予想 x 旅行支出 (千億以下単位切り下げ)

総括

  • 昨年に引き続き、国慶節前と最中の検索結果を調べると、世界各国と比べて「日本」が1位(PCとモバイル)。2位は韓国。(図1参照)
  • 日本の地域別では、大都市圏が多かった昨年に比べ、5位に熊本、9位 福岡、10位 長崎、11位 鹿児島、14位宮崎と九州勢がTOP15に5県(前年は2県)もランクイン。(図2参照)
  • 美術館・博物館などアートに関係する検索「日本艺术(日本アート)」が昨年比約280%。

分析内容

中国人の日本旅行といえば、団体旅行の印象が強い。実は個人旅行の比率は2016年6月末には全体の60%を越え主流になりつつある(※1)。10月1日は中華人民共和国の建国記念日で、「国慶節」とよばれる大型の連休で、今年も日本中が賑わった。
国慶節期間における百度検索(Baidu.com:中国検索エンジン)からユーザートレンドを調査した結果、2つの方向性が見えて来た。

1.九州をはじめとする地方軸

2016年は九州エリアがTOP15に5県もランクインした。5位に熊本、9位 福岡、10位 長崎、11位 鹿児島、14位宮崎の順だ。2015年は人気の沖縄、北海道を除くと、上位は東京、大阪などの大都市とその周辺地域が多かった。(図2)
九州エリアが上位にランクインした理由として、2016年4月に発生した熊本地震による関心度の高まりも考えられるが、相関ワードを調べると「鹿児島×自由行(個人旅行)」や「福岡×天気」などの個人旅行を想起させる検索ワードが大半を占めている。なお、「熊本」については、ご当地キャラクター「熊本熊(くまモン)」の検索数(※2)が多く、1日の検索数が最高で10,000回を超える日があり突出している。中国における熊本県と「くまモン」の認知の高さが見て取れる。
自由旅行以外で大きく上昇しているのは病院関係の検索だ。「日本 医院(病院)」というワードの検索回数が前年比407%、「九州 医院(病院)」などは370%増と、病院関連ワードの検索回数の上昇が顕著だ。来日者数が増加していることもあり、当然ながら「日本酒店(ホテル)」なども前年比380%となっている。
これらインバウンドビジネスに詳しい株式会社やまとごころ 村山慶輔代表取締役は、今回のトレンドを「現地の旅行事業者(航空会社、OTA含め旅行社)が九州旅行自体の値下げをしており、観光客からすると安く行けるチャンスというお得感がある。これはKyushuDriveキャンペーン、ふっこう割など外国人旅行者に格安な施策も実施。
また、震災の影響もあり、九州を盛り上げようという、特別プロモーションなどはJNTOはじめ、経産省なども取り組んでおり、強化されたこと、加えて、旅行をした人が九州大丈夫だったという口コミを拡散させることで不安要素が払拭され、検索量が増加していると憶測できる。」とコメントしている。

2.東京・大阪・京都をもっとDeepに体験する軸

訪日旅行の目的(テーマ)を切り口にデータを見ると、美術館、博物館などアートに関係する検索ワード「日本艺术(日本アート)」が前年比279%と上昇している。日本の主要観光地の検索数TOP100(※3)では、56位の東京国立博物館をはじめ、六本木ヒルズにある森美術館が61位、滋賀のMIHO MUSEUMが68位、東京青山の根津美術館が80位、同文京区の印刷博物館が89位にランクインした。
他にも、音楽イベントで都市型ロック・フェスティバル「SUMMER SONIC(サマーソニック)」が69位となり、文化関連の検索ワードがTOP100にランクインするなど上昇が目を引く。中国人観光客が来日前、日本滞在中に検索サービスを活用し、旅程を計画したり、施設の開館時間や料金などを調べ、旅を楽しんでいる様子が目に浮かぶ。

3.2017年の中国人観光客動向

2016年は地方に関連する検索内容が増えた一方で、東京、大阪などの大都会を更に深く遊ぶための情報を検索していることが、今回の国慶節の検索動向から見て取れた。2017年は地方においてもより深い情報を調べ、自分だけの日本旅行を楽しむ中国人旅行客が増えるのではと予測される。

  • ※1 日本政府観光局(JNTO)調べ 旅行手配で個人手配と個人向けパッケージ商品を利用で合計63.6%
  • ※2 「熊本熊(くまモン)」とだけ検索した完全一致のユーザー
      例えば「くまモン×壁紙」などと調べる部分一致を入れると更に5〜10倍以上となる
  • ※3 バイドゥ社内調べ 調査期間 2016年9月20日〜10月10日

バイドゥ株式会社について

世界の検索市場において第2位のシェアを有しており、米国NASDAQへ上場しているBaidu, Inc.(本社:中国北京市、代表者:Robin Li)の日本法人です。2008年1月に日本市場向け検索サービス「Baidu.jp」をリリース以降、2009年12月に「Baidu Type(ベータ版)」(2011年3月に「Baidu IME』と改称)をリリース、さらに累計1200万ダウンロードを誇る日本語入力キーボード「Simeji」(2011年12月よりAndroidアプリ、2014年9月にiOS版提供)など新サービスを次々に公開しています。

Baiduオフィシャルサイト: http://www.baidu.jp/

参照

【図1】中国百度における国・地域別検索ワードランキング ※実数は公表できかねます。


【図2】中国百度における日本の地域別検索ワードランキング

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バイドゥ株式会社 マーケティング・広報部 岩間
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